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コラム

休職後、規則正しい生活をするには

休職してしばらく経つと、主治医や産業医から「生活記録をつけるように」と指示されることがあります。
生活記録は睡眠・食事・外出などの活動を記すものですが、そのまま書いていても寝られるようになったり外出できたりするわけではありません。

場合によっては記録を何ヶ月も続けることになってしまい、うんざりしてかえって気持ちが滅入って投げ出したくなってしまうことにもなりかねません。

規則正しい生活をするためのツール

生活を整える「未来チャート法」

そこで、生活を整える一つの方法として「未来チャート法」があります。
記録表の1段目に翌日の予定を、2段目には実際の生活を記録してみましょう。

実際の生活を書いているときに予定とのズレが明確になり、3段目の翌日の予定にはそのズレを踏まえた上での予定を考えることができます。

計画能力を回復させる!

予定を立てているとき、計画能力を司る脳の前頭前野という場所が活性化します。

休職中は前頭前野の働きが低下しているので、記録直後にはズレの少ない予定を立てることは難しいかもしれません。
また、元々自分自身に過剰な期待をかけ、それが達成できないことに落ち込むといったパターンを繰り返していた人も、ズレを小さくしていくことが難しい場合があります。

未来の予定を立て、実際はどうだったかを視覚化することで、トレーニング的に計画能力を回復させていくことができます。

生活記録表」「行動記録表」と検索すれば色々なフォーマットの記録表が見つかります。
規則正しい生活へのリハビリが必要になった際には、ぜひ未来チャート法を実践してみてください。

執筆者 関本 文博

臨床心理士、公認心理師
精神科・心療内科クリニックにて就労者や休職者の不安治療に従事。認知行動療法や応用行動分析など最先端の心理療法を駆使し、子育てから大人の発達障害まで幅広く社会適応の改善に取り組んでいる。