ビジネスの現場では、「ちゃんと伝えたはずなのに伝わっていなかった」「聞いたつもりが、実は理解できていなかった」といった“コミュニケーションのズレ”が、思わぬミスやトラブルにつながることがあります。
今回のリワークプログラムでは、こうしたズレを実際に体験し、改善のヒントを得ることを目的に、「発信力」と「受信力」に焦点を当てた実践的なグループワークを行いました。
「伝えたつもり」「聞いたつもり」が生むズレとは?
私たちは日々、言葉を使って情報をやり取りしています。しかし、「伝えた内容」と「相手が受け取った内容」が一致していないことは、意外と多くあります。
これが、いわゆる“コミュニケーションのズレ”です。
たとえば、「仕事が大変なんです」と誰かに相談したとします。
自分では「解決できない問題について助けが欲しい」という意図で話していても、相手は「業務量が多くて、それを減らしてほしいのかな」と受け取るかもしれません。
私たちはそれぞれの経験や価値観に基づいた“枠組み”で物事を捉えているため、同じ言葉でもそれぞれがイメージするものが実は違っているということは往々にしてあります。
だからこそ大切なのは、「相手と自分の枠組みやイメージしているものは違う」「ズレはあって当然」という前提を持つこと。
そのうえで、ズレを修正するためのコミュニケーションを意識的に行うことが、信頼関係の構築やスムーズな業務遂行につながります。
折り紙ワークで「発信」「受信」の難しさを体験
今回のグループワークでは、「発信」「受信」の2つの役割に分かれて折り紙を使ったワークを行いました。
- 発信役:折り紙の折り方を口頭で説明する
- 受信役:説明を聞きながら、折り紙を完成させる
役割は交代で両方体験し、それぞれの難しさや工夫を体験していただきました。
説明中は、折っている手元が見えないようにして取り組んでいただき、時間制限もある中で、皆さん試行錯誤しながら進めていました。
ワーク後には、感じた難しさや工夫を振り返りながら、グループごとに「発信・受信のポイント」をまとめていただきました。
参加者が挙げたポイント(一部抜粋)
🔸発信のポイント
- 最初に目的や完成イメージ、工程数を共有する
- 抽象的・曖昧な言葉は避ける
- 相手の理解度や進捗を確認しながら進める
🔹受信のポイント
- 自分の状況や進捗、理解している内容を伝える
- 不明点は具体的に質問する
- 思い込みを持ちすぎず、言語化して確認する
まとめ

「伝える」「受け取る」というコミュニケーションは、日常的に行っているからこそ、つい「できているつもり」になってしまいがちです。
頭では理解しているつもりでも、実際にやってみると難しさに気づくことがあり、その気づきこそが、より良いコミュニケーションや働き方への第一歩になります。
ベスリのリワークでは、楽しみながらも実践的に役立つ知識を身につけられるプログラムを実施しています。
見学や体験も随時受け付けていますので、いつでもお気軽にお問い合わせください!