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プログラム紹介

コーピング~効果的なストレス対処~

ベスリのリワークでは、2月に1度、上手にストレス対処できるようになって頂くため、公認心理師・臨床心理士がコーピングの講義を担当して行っています。
ストレス対処の実践の鍵となるコーピングについて、どのような講義が行われているか紹介します!

コーピングとは

コーピング(Coping)は日本語では「対処」と訳します。
心理学の分野では、ストレスに対して行われる対処を指して、コーピングと呼んでいます。
ですから、個人がストレスを認識して、ストレスを解消するために行動することがコーピングなので、ただ「日常的に動画を観てます」、「週に1度釣りに行っています」はコーピングにはなりません。
ストレスに対して能動的に行動することが重要です。

コーピングの講義の概要

講義ではコーピングの理論について学んだ後、自身のコーピングのバリエーションを増やせないかグループワークを通じて検討します。

そのほかにも、ソーシャルサポート(困ったときに助けとなる人々)を整理するワークもします。
ソーシャルサポートを活用することも重要なコーピング戦略の1つなので、ベスリでは利用者の皆さんに十分な時間をかけて考えてもらっています。

コーピングとソーシャルサポートについて、少しだけ詳しく下に紹介します。

バランスよくコーピングを増やす

リワークでコーピング
講義スライドの抜粋①

コーピングが少なく偏っていると、健康を害する、人間関係の悪化など生活に悪影響が出ます。

そこで、コーピングをいかに増やすかについて考えてもらいます。
コーピングは例えば次のようなタイプ別に分けられます。

問題焦点型

・ストレスの元となる問題に働きかける
・例:専門家に相談する、状況をもっと詳しく調べる等

情動焦点型

・ストレスによって起きた感情を解消する
・例:スポーツで気分転換する、深呼吸して気持ちを落ち着ける等

今までやってきたコーピングと講義を聞いて思いついたコーピングをまずは個人で書き出してもらいます。
そして、利用者同士で協力して話し合いながら、もっと増やせないか検討します。

ソーシャルサポートの活用法

コーピング
講義スライド抜粋②

ソーシャルサポートは、自身が期待しているサポートに合わせて、人物を整理していると活用しやすいです。
例えば手段的サポートは仕事を手伝ってくれる人、情緒的サポートは悩み事や愚痴を聞いてくれる人、といったように分類します。
行動にうつせるように、いつ、どのタイミングで、といったことも具体的に考えます。

リワークでコーピングを学ぶ意義

復職した後ストレスを感じたときに、自分から解決に向かって動き出せるかが再発予防にとって大切です。
復職前の段階からコーピングの準備があれば、ストレスがあっても慌てることなく落ち着いて対応することができます!

執筆者 星野 文弥

臨床心理士、公認心理師、EMDR Weekend2修了
EAP、ひきこもり支援センター、精神科病院などで臨床経験を積んだのち、ベスリ・リワーク大阪に勤務。臨床経験や心理学の専門知識を最大限にどう還元するかをモットーに、休職者のメンタルヘルス向上に努めている。