本記事では、講義「リーダーシップ」の概要について紹介しています。
職場ではリーダーの立場でいる人、部下の立場でいる人、様々な立場にいる人がリワークに参加しています。
講義「リーダーシップ」はリーダーとしての振る舞い方に加え、「フォロワーシップ」、つまり部下としての振る舞い方も振り返ってもらい、チームで働くうえで大切にすべきことを学べる内容となっています。
臨床心理士・公認心理師の資格をもつスタッフが講師として講義を担当しています。
なぜリワークでリーダーシップの講義をしている?
リワークの利用者の中にはリーダーとしての役割を与えられたけれども、役割の変化にうまく対応できずにストレスを抱えたという人もいます。
リーダーとフォロワーでは求められる役割が異なります。
仕事のやり方にも変化が求められます。リーダーとしての働き方を身につけシフトしないといけません。
しかし、なかなか会社でリーダーシップについて教えられることは少ないかもしれません。
そこで、職場に戻ったときに今までと異なるリーダーシップを発揮し活躍するために、リワーク中にリーダーシップについて学び振り返る講座を提供しています。
また、フォロワー(部下の立場)の方もリワークに参加されてます。
その方もいずれはリーダーの枠割を与えられるかもしれません。
いざリーダーを任せられたときにあわてず対応できるよう事前にリーダーシップの知識を持っておくことはきっと役に立つと考えています。
フォロワーシップ(部下の振る舞い方)についても講義しています
リーダーシップだけではなく、フォロワーシップ=部下の振る舞い方、についても時間を割いて講義であつかっています。
会社や組織にはリーダーがいればもちろんフォロワーがいます。
リーダーよりもフォロワーの働きの方が、組織の成績に与える影響力が強いとも言われています。
リワークにはフォロワーとしての働いている方も多く通っていますので、リーダーシップと対比させてフォロワーシップについても振り返る機会を大切にしています。
講義「リーダーシップ」の概要
リーダーシップ

講義では主要なリーダーシップの理論について説明しています。
時代の変遷とともにリーダーシップで注目される視点が変わってきています。
1980年頃までリーダーシップのスタイルの違いによって、組織の行動がどのように変わるかに注目されていました。
2000年代に入ると、例えばオーセンティックリーダーシップというリーダー自身の自分らしさや価値観を反映させる理論が登場しました。

オーセンティックリーダーシップは、リーダーの信条や価値観を共有しているメンバーでチームが構成されるため、従来の上下関係を軸としていません。
リーダーとフォロワーは対等な関係に近いとされています。
リーダー自身の自分らしさを重視したリーダーシップの在り方とも言えるでしょう。
どのようなリーダーシップが有効に働くかは、職場の風土、成員、求められるパフォーマンス、などによって異なります。
色々な職場からリワークに集まって来られている利用者の方々には、この講義を聞いて、応用できるものが1つでも見つかればよいと思い、ほかにも様々なリーダーシップ理論を紹介しています。
フォロワーシップ
リーダーから見たら、部下であるフォロワーはどのような振る舞いが組織の利益に貢献するのでしょうか。


上の2枚の画像にあるように主体的かつリーダーの方針を理解し行動することが、フォロワーには求められます。
フォロワーはときには建設的な意見をリーダーに伝えながらも、最終決定権がリーダーにあることを受け入れる。さらに自分だけではなく組織全体の利益まで考え、仕事を進めることが理想的です。
リーダーシップとフォロワーシップの両方の視点を理解することが大切!
「リーダーの人は、フォロワーが自分のことをどのようにみているのか」
「反対にフォロワーの人は、リーダーが自分のことをどのようにみているのか」
ベスリのリワークのリーダーシップの講義は、このように別の立場からの視点に立って考えてみることで、会社という組織・チームの中でのより良い働き方を客観的に振り返られる内容となっています。

執筆者 星野 文弥
臨床心理士、公認心理師、EMDR Weekend2修了
EAP、ひきこもり支援センター、精神科病院などで臨床経験を積んだのち、ベスリ・リワーク大阪に勤務。臨床経験や心理学の専門知識を最大限にどう還元するかをモットーに、休職者のメンタルヘルス向上に努めている。