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プログラム紹介

疾病教育~自分の特性を把握する~

ベスリのリワークではうつ病などの精神疾患の特徴を説明する、疾病教育の講義をしています。
利用者の皆さんが自分自身の症状を理解し、再発予防に役立ててもらっています。
疾病教育の講義は、臨床心理士・公認心理師の専門的な資格を持つスタッフが担当しています。

この記事では、疾病教育の講義の概要を紹介します。
講義の様子に触れることで、ベスリのリワークが実施しているプログラムの具体的なイメージを持ってもらえたら嬉しいです。

講義「疾病教育」の概要

精神疾患について解説

疾病教育では、うつ病、適応障害、双極性障害、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症について、それぞれによくみられる症状や特性を解説しています。
ほかにも精神疾患の診断名はたくさんありますが、講義の時間ですべて網羅するのは難しいので、数をしぼっています。

疾病教育、ベスリのリワーク
講義「疾病教育」のスライド① うつ病になる因子


同じ診断名がついている人同士でも、まったく同じ症状ということはありません。
症状のあらわれ方は人それぞれで、適切に対処するには個別に理解することが重要です。
精神疾患の説明は、「自分にはどういう症状があったかな」と考えるヒントとして聞いてもらっています。

グループワークを通じて個人の不調になる傾向を把握

疾病教育、ベスリのリワーク
講義「疾病教育」のスライド② グループワーク


診断のカテゴリーにかかわらず、自分自身の不調時の特徴を振り返ってもらい、グループワークの中でシェアしてもらっています。
お互いの特徴を話しあい、他者の話も聞くことで、共通するところもあれば、異なるところにも気づき、自分自身の理解を深められます。

自分の症状は自分の言葉で伝える

疾病教育の講義を聞きグループワークを通過すると、たとえ同じ診断名や症状の名前であっても1人1人の感じ方、向き合い方が異なっていることに気づきます。
私たちは自分自身のつらさを伝えるときにも、例えば「うつ」など、ついカテゴリー化された言葉で表現してしまいます。
しかし、カテゴリー化された言葉ではなかなか、あなた自身のつらさは相手には理解されません。
この講義が、どんなときに、何があって、どう感じているか、具体的に伝えられるようになる助けになってほしいと願っています。

執筆者 星野 文弥

臨床心理士、公認心理師、EMDR Weekend2修了
EAP、ひきこもり支援センター、精神科病院などで臨床経験を積んだのち、ベスリ・リワーク大阪に勤務。臨床経験や心理学の専門知識を最大限にどう還元するかをモットーに、休職者のメンタルヘルス向上に努めている。