コラム

復職前に会社、職場と確認すること

自分が安心して職場に戻れるように準備をすることが大切です。
企業によって様々ですが、一般的には以下のようなことが考えられます。

まずは復職に向けて、自分自身の状態を整理する

復職できる体調かどうか

通常に働いてパフォーマンスを発揮できる健康状態にまで回復していなければ復職することはできませんので、まずは「気力」「体力」「集中力」の回復の程度を会社に理解してもらうことが大切です。

そのうえで、復職までの会社のルールを確認して、ルールに沿って準備を整えることが必要です。

「復職」=「現職復帰」が基本

新しい職場に復職する場合には、職場環境・仕事のスキル・職場の人間関係などをゼロから作り上げる必要があり、復職後におけるストレスが高いと言われています。
したがって、元の職場に復職することに大きな問題が無い限りは、休職する前に働いていた職場に復帰すること(現職復帰)が基本となります。

業務に向き合う気持ちを整理する

身に着けている知識やスキルなどを見直して、業務に向き合う気持ちを整理しておくことが大切です。
なお、休職前と同じレベルまで回復していることは大切ですが、再発をしないためには、業務に向き合うための知識やスキルなどが休職前よりも成長していることが大切であることを心しておくべきです。

自分の人生をよりよく生きるために、ご自身で復職前に解決しておいてください。

復職前から会社のルールを確認し、準備を整える

復職の準備ができる体調になったら、以下の順で進めていきましょう。

1)現在の回復状況(健康状態)を上司や人事に報告する

・復職への強い意思があること
・生活リズム、睡眠リズムが整って、日中の活動に支障が無いこと
・フルタイムで就業できる「気力」、「体力」、「集中力」が回復していること

2)復職までの流れ(会社の制度、ルール)を確認する

・主治医の復職可能診断書
・復職までの手続きに関すること
・就業に関すること
・復職プランに関すること
・復職初日の行動(ここを心配することが結構多いです)

3)復職・復帰前に準備するべきこと

・休職となった原因を乗り越えるための対策を振り返ること
・ストレスへの対処方法を見直すこと
・通勤訓練(出社時間に合わせて着替えて通勤電車に乗って職場近くまで行く)
・生活リズム、睡眠リズムを維持すること
・復職に関して生ずる不安感を取り除くこと

不安があれば主治医、産業医、上司、人事等に再度進め方を相談しましょう。

執筆者 佐藤 恵一

メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅰ種、衛生管理者、心理相談員、(株)ベスリ 産業保健ディレクター
大手IT企業にて産業保健に従事、メンタルヘルスからの職場復帰支援や健康経営に取り組んできた。現在は(株)ベスリにて新しい産業保健の普及支援に取り組んでいる。