「リワークでは実際にどのようにして過ごすの?」
最近、私の友人と仕事の話になり、リワークのことを伝えると、「そういう施設があるんだ!」と初めて知ったようでした。
リワークがどんなところで、なにをしているのかよく知らない人の方が、世の中には多いみたいです。
このような疑問に答え、ベスリ・リワーク大阪で過ごす1日のイメージを伝えるために、この記事を書きました。
2025年3月X日のベスリ・リワーク大阪で、クルー(*)たちが過ごす1日のリアルな様子をお伝えします!
(写真の撮影にご協力頂いた皆さま、ありがとうございます)
*:ベスリのリワークでは参加している方々を「クルー」、講義等を行うスタッフを「キャスト」、そして利用上の手続きなどの手配をするスタッフを「ガイド」と呼んでいます。
ベスリ・リワーク大阪の1日
9:00~9:30 来所

「おはようございます!」
挨拶してリワークルームに入室。
クルーの皆さんは朝9時半までに来所しています。

どこに座るか、席は決まっておらず自由です。
モニター画面に講義資料を映すので、モニター画面の見やすい位置が人気です。
9:30~9:50 ストレッチ&マインドフルネス

9時半になったら、1分間のストレッチをします。

ストレッチに続いて、マインドフルネス瞑想をします。
ベスリのリワークでは、集中力の回復、心身のケアなどに科学的に有効とされているマインドフルネスを取り入れています。
(マインドフルネスの詳しい説明はこちら)
10:00~12:00 午前のプログラム 臨床心理士・公認心理師による講義

日によってプログラムの内容は異なりますが、この日は臨床心理士・公認心理師がコミュニケーション力をのばす「傾聴」の講義を行いました。

講義では、クルー同士で講義内容に応じて自分自身の体験や気づいたことを共有するワークを実施しています。
今日学んだ傾聴のスキルをグループで実践してもらった後、気づいたことを話し合ってもらいました。
12:00~13:00 お昼休憩

午前のプログラムが終わったらお昼休みです。
美味しそうですね!
外食するところもたくさんありますが、お弁当を持ってこられるクルーの方もおられます。

ベスリ・リワーク大阪のリワークルームには電子レンジ、ケトル、冷蔵庫があり、クルーの皆さんも利用できます。
13:00~15:00 午後のプログラム Aさんの再発防止策発表

今日の午後のプログラムは、東京のベスリ就労支援センターに通っているクルー、Aさんの再発防止策発表です。
ベスリのリワークは、心理士だけではなくクルーらと協力しながら復職後に再発しないように再発防止策を作成しています。
(再発防止策について詳しくはこちら)

Aさんの発表を聞いたら、気づいたことやさらによい防止策になるような助言をAさんに伝えるために、グループワークをして意見交換します。

大阪のグループでまとめた意見をAさんに伝えました。
この後、心理士からも意見を伝え、Aさんの感想を聞いて、午後のプログラムは終わりました。
15:00~15:30 自習時間、個別面談

午後のプログラムが終わったら、15時半までは自習時間です。
それぞれ今日の実施記録を書いたり、講義の内容を復習したりしています。

また、担当の心理士と個別面談をこの時間に行うことがあります。
15:30 今日1日のリワーク終了

「おつかれさまです!」
帰る際は勤怠を管理しているタブレットの画面を忘れないようにタッチ。
15:30になったらリワーク終了です。
*この時間以降に個別面談を行ったり、復職後の勤務時間を想定してもう少しリワークルームで過ごす人もいます。リワークルームは17:00まで利用できます。
プログラムへの参加に不安がある人も相談しながら
ベスリ・リワーク大阪に通所しているクルーの中には、実際に「集中力が続くかわからない」「発表が苦手」など不安を持ちながらプログラムに参加している方もいます。
担当の心理士を中心に、個別に相談しながらすすめていきます。
利用し始めて2週間は、まずはリワークの雰囲気や通所に慣れることから始めて、おのおのの復職への課題に取り組んでいきます。
不安を抱えていた人たちも、プログラムに慣れていくとキャストやクルーとコミュニケーションも取れるようになってきているのが大半です。
もしリワークの利用を考えられていましたら、サポートする体制を整えていますので、まずはお気軽にお問い合わせ頂きたいと思っています。

執筆者 星野 文弥
臨床心理士、公認心理師、EMDR Weekend2修了
EAP、ひきこもり支援センター、精神科病院などで臨床経験を積んだのち、ベスリ・リワーク大阪に勤務。臨床経験や心理学の専門知識を最大限にどう還元するかをモットーに、休職者のメンタルヘルス向上に努めている。