プログラム紹介

傾聴~職場の人間関係を円滑にするために~

ベスリでは「傾聴」についての講義を2か月に一回、定期的にしています。
コミュニケーションは相手と自分、双方向性のものなので「伝える」と「きく」両方とも大切です。
この講義では、「伝える」ことよりも「きく」ということに焦点をあてて深く学んでみます。

ちなみに、「伝える」ことに焦点をあてた講義は、例えば、「アサーション(思いや考えを自分も相手も尊重して伝える方法)」「非言語コミュニケーション」があります。

「傾聴」とは

傾聴👂という言葉は、特に福祉や看護、医療関係の方にはなじみがあるかもしれませんが、そのほかの職種の方は耳にしたことはあってもあまり知らないという方が多いと思います。
講義がどんなふうなものなのかご紹介する前に、少し言葉の説明をします。

スライドの一部①

簡潔にのべると、知りたいことを尋ねる「訊く」、音声として認識する「聞く」とは区別して、相手の気持ちや伝えたいことに耳を傾けて「聴く」ことを傾聴と表現します🌷

リワークで傾聴を学ぶ目的

この講義で心理士といった専門職みたいに傾聴ができるようになることが目的ではありません。
普段は意識することのない話の聴き方について、あらためて取り上げてみることで、職場でのコミュニケーションを見つめなおすきっかけになればよいと考えています🍒

傾聴のスキルを学んでいると、ビジネスでも役に立つ場面があると信じています。
例えば同僚や後輩に相談を持ちかけられたとき、話をきくのに役立つでしょう🌻
関係性をつくるときにも、相手に耳を傾ける傾聴は重要です。

講義中のホワイトボードの様子🌈

リワークの講義で学ぶ傾聴の内容

傾聴とは何なのか?から始まり、事例を通して傾聴なりの聴き方についてレクチャーがありました。
傾聴のポイントとして、相手の話を聴くときは答えを焦らないこと、非言語の表情や姿勢も大事な要素であること、など学びました。
そして傾聴的な応答を考え、実際に練習もしました!

スライドの一部②

まとめ(ビジネスでも役立つ傾聴)

伝えたいことが伝えられなかった、相談したくても相談できなかった、助けを求めてみたけど断れた、など伝達がうまくいかなかったことを問題に感じている方もおられます。
一方で、話をきくのが苦手という方もいます。
コミュニケーションの課題は人それぞれだと思います。

ベスリでは、グループワークや発表をする場を設けています。
自分自身のコミュニケーションの課題に気づいたら、リワークの中でも少しずつでもいいので取り組んでみてほしいと考えています。

執筆者 星野 文弥

臨床心理士、公認心理師、EMDR Weekend2修了
EAP、ひきこもり支援センター、精神科病院などで臨床経験を積んだのち、ベスリ・リワーク大阪に勤務。臨床経験や心理学の専門知識を最大限にどう還元するかをモットーに、休職者のメンタルヘルス向上に努めている。